前巻「ランドセルガールの夢を見ない(9巻目)」発売から1年4か月。

本当に長かったな( ;∀;)
どれだけこの日を待ちわびたことか、2020年2月7日にようやく我らが待望の新刊「迷えるシンガーの夢を見ない(10巻目)」が発売!
青ブタ信者な私はもちろん「ドラマCD付き特装版」を購入したわけですが、ドラマCDの感想は追々別記事で書くとして、今回は本編「迷えるシンガーの夢を見ない」の感想と諸々を!
アニメ化後初の書籍なので、読みながら声が脳内補完されていくのが最高でした。
では早速本題に!
「青春ブタ野郎は迷えるシンガーの夢を見ない」あらすじとか
今回のメインキャラクターは、麻衣さんの妹「豊浜のどか」が所属するアイドルグループ”スイートバレット”のリーダーづっきーこと「広川卯月」ちゃん。(CV:雨宮天さん)
超ザックリですけど10弾のおおまかな内容もまとめます。
あらすじ
- 冒頭からヌルっと大学生編に突入している
→大学入学までで語られていない空白の期間あり
→新キャラも多数いながら既存キャラもしっかり登場
→麻衣さんはもちろん、のどか・づっきーなども同じ大学
- 天真爛漫なづっきーが突然空気を読めるようになってしまう
→自分が周囲からどういう目で見られていたのか気付いてしまう
→異変に気付いたのどかと咲太は模索するも解決策がなかなかでてこず状態
- 咲太がほんの少し背中を押す形でづっきー問題は解決へと進む
→しかし新たな謎も発生
→前巻までに出てきた謎キャラが次巻以降出てきそうな流れで終了
1部までと比較すると多少「不思議感」は減ったものの、さすがは青ブタ。
- 読みやすさ
- 考えさせられるふとした場面の言い回し
- 絶妙な会話劇
どこを取っても青春ラブコメの最高峰であることは間違いなく、別に泣けるシーンでなくとも涙目になっちゃう僕は病気かな?
あいもかわらずはじめてのラノベにぜひとも推奨したい傑作です。
既存キャラの環境
咲太が高校生から大学生へステップアップしていることもあり、当然周りの環境も激変な今巻。
新章1発目なので、咲太を含めアニメにも登場したメインキャラたち、今巻で登場するキャラたちの身辺が現在どんな状況になっているかも簡単にまとめておきましょう。
ー梓川咲太ー
麻衣さんと同じ大学に無事合格。引っ越しも選択肢にあったけどそれはせず、高校時代に住んでいた自宅から通う日々。ファミレスバイトは継続中で、塾講師のアルバイトも新たにはじめている。
ー桜島麻衣ー
芸能活動はもちろん継続中(すごく順調な模様)。大学にも時間の許すかぎり来ている様子。咲太の知らぬ間にシレっと自動車免許を取っていて、ドイツ製の車も購入していた。さすがは大女優。
ー双葉理央ー
大学は咲太・麻衣さんとは別の様子。しかし咲太とは同じ塾で講師のバイトしていて、今後もしっかり出てきそうな予感。元々白衣姿の似合う理央は塾でも白衣で、少し大人びた感じの挿絵が実にナイスだった。
ー国見佑真ー
メールでのみ登場。消防士になっている模様。
ー古賀朋絵ー
高校生を継続中。ファミレスバイトは継続中なので、今後も咲太との接点は多くありそうな予感で一安心。今巻にもしっかり登場していて、あいかわらずの観察眼とあるかもわからぬ未来予測力も健在。
ー豊浜のどかー
大学生。もちろん麻衣さんと咲太と同じ学校。アイドル活動も継続中で、今回のメインキャラが同じアイドルグループ所属のづっきーということもあって出番は非常に多め。
ー梓川花楓ー
通信制高校在学中でどこでも授業が受けられることもあり、咲太の住まう家と両親の住む家を行ったり来たりしている状態。「スマホを持っている」「咲太と朋絵のいるファミレスでのバイト」などなどもっとも変化が著しい。
ー牧之原翔子ー
登場せず。終わり方が終わり方だったので予想はしていたけど、どっかで何かしらの形でまた出てくることに大いに期待。
ー広川卯月ー
「迷えるシンガーの夢を見ない」の”迷えるシンガー”は彼女なので出番は非常に多め。アイドル活動継続中で咲太・麻衣さん・のどかと同じ大学に在学中。
新キャラ情報も整理
ー美東美織ー
咲太の通う大学の同級生で、新キャラで唯一挿絵もある(巻頭カラーにも登場)美少女。「咲太と同じくスマホを持たない」「麻衣さんともすぐに仲良くなる」などなど情報量も多く、今後メインキャラになる巻がでそうな気がしてならぬ1人。
ー福山ー
咲太と同じ大学で唯一の男新キャラ。THE・昔の国見ポジション。
ー吉和樹里ー
咲太が個別指導塾で教えている教え子の高校生。情報は少ないが咲太との間柄的に今後も出てきそうな予感。
ー山田健人ー
上の樹里と同じく咲太の教え子の高校生。
ー姫路紗良ー
咲太と理央が講師をしている塾の生徒で高校生。2人の担当ではないが、事情的に今後も出番はありそうな予感。
ー霧島透子ー
前作までにもすこーし登場している謎の人物。今巻にもラストでイキナリ急に登場してかなりのラスボス臭を漂わせた。
ー赤城郁美ー
前巻に少し登場した人物。大学が咲太と同じで、情報は少ないけど何かしらのカギを握っていそうな雰囲気が漂う。
「青春ブタ野郎は迷えるシンガーの夢を見ない」の感想
青ブタが1年4か月ぶりに返ってきた!!!
高校生から大学生になっているので多少の変化はあるだろうと覚悟はしてたけども、あいかわらずの会話劇と読み手に考えさせる言い回しは最高としか言いようがないものでした。
大げさかもしれないですけど、生き方を見つめ直させられるような表現が本当に多い!
そして冒頭でも少し書いたけど、アニメと映画の放送(放映)後、初の単行本だったということもあって、「既存キャラが完全に脳内声変換が行われて再生される感」が堪らなく良かったです。
ただね、これまで常に片隅にいた「不思議さ」は今巻は薄めだったかな。

「空気が読める/読めない」というこれまでとは少し違った題材だからかも?
印象に残ったというか、青ブタワールド全開でめちゃくちゃ刺さったセリフや言い回しも3つほど挙げてみます。
私もみんなに笑われてたんだ
今巻のメインワードというか、卯月が「周囲から自分がどう見られていたのか」に気付いてしまった瞬間の一言。マジでどうでもいいことなんですけど、僕はどちらかというとかなり周囲に合わせてたり、思っていても今言うべきでないと少しでも感じると飲み込んじゃうづっきーとは真逆のタイプなので、すっごい”見ていた側”の気持ちが分かってなんか痛かったっすわ。
でも、日常でも相当とっつきにくいようなネタを題材にしても重たい話になりすぎないのがさすがは青ブタだと感じるばかりでした。
すごいと思うよ
朋絵と咲太の会話で、偶然見かけた弾き語りをしている男性に対してどう思うかを咲太が問うたときの朋絵の一言。長くなるので割愛しますが、朋絵って本当にこの物語において重要な人物で、”すごいと思うよ”っていう単純な言葉に対して2つの意味をしっかりと説明できるあたりに脱帽。
すごいって言葉は便利だし、みんなが日常会話で頻繁に使うものだけど、いざ「どうすごいの?」って聞かれてこんなにスラスラ語れる女子高生は本当にすごい。←言った矢先にもう使う。
お兄さんは、うそつつきなんだ
新しい日本語として国語辞典に載せるべきだと思ってしまったづっきーが咲太に対して言ったセリフ。

元ネタがあるか気になったので調べてみたら、珍妙な姿の鳥さんのビックリマンシールが出てきたわけだが。。。
これが元ネタなのか不明だけど、国語辞典に載ってないならマジで載せるべき素晴らしい言葉だと思ってしまったっす。
嘘つきは嘘をつつくのが上手いんだよ
この咲太のセリフからづっきーが生み出したわけですが、意味としては「うそつつき」=「嘘を見破るのが上手い人物」と解釈できる感じ。
すげーな本当。←言った矢先にもう使う。Part2
今後、”どうすごい”のか少しは考えて使うようにしようと思うようになりました。
まとめと今後の展開予想(考察)
と書いてはみたものの、正直「こうだろ!」ってほどの予想はまったくつきまへん。笑

ここまで翔子ちゃん/翔子さんのところ以外は基本的に1冊で1人完結している流れなので、予想するのが難しすぎるよ。
まぁそれが青ブタの魅力でもあるわけですが。
でも、まだまだ続くのは確定したかも?と僕は勝手に解釈してマス。
どう考えても”今後”がありそうな新キャラ多数登場したからですね。
友達作りが苦手な麻衣さんともすぐに仲良くなった「美東美織」←(本編前のカラー絵まである新キャラ)、何にも明かされないままちょこちょこ出てくる「赤城郁美」←(旧知の人物)、そして今巻最後でラスボス臭をすこしばかり放ったサンタさん「霧島透子」。
まだまだ新キャラもいるけど、少なくとも上3人はメインになってきそうです。
ちなみに鴨志田先生が最後に書いている1文「次はあの子がヒロインです。」は、「赤城郁美」or「美東美織」と予想してマス。
次からはあまり間隔空かずに数ヶ月スパンで刊行されるんじゃないかなってのも勝手に予想。
楽しみですなぁ~。
では今回はこの辺で!